来春の第95回記念選抜野球大会(23年3月18日開幕、甲子園)の21世紀枠の地区候補9校が発表された。この中から来年1月27日の選考委員会で3校が選出される。
<北海道>
◆稚内大谷
今秋の名寄地区代表決定戦ではコールド勝ちで北海道大会進出を決めた。2回戦の立命館慶祥戦ではシーソーゲームの末に延長10回サヨナラ負けを喫したが、北海道大会16強入りを果たした。日本最北端の私立校で、これまでに同校の甲子園出場経験はなく名寄地区からも初の甲子園出場を目指している。
<東北>
◆由利(秋田)
今秋の秋田大会では、今夏甲子園出場の能代松陽にこそ敗れたが準優勝。東北大会では初戦の弘前東(青森)戦で16安打9得点と快勝し、準々決勝で今夏甲子園4強入りした聖光学院相手に激闘。延長11回にスクイズを決められてサヨナラ負けを喫したが、2-3と強豪相手に勝利まであと1歩とした。甲子園出場経験はなく、3年前にも秋田県の21世紀枠推薦校に選ばれた。
<関東・東京>
◆石橋(栃木)
今秋の栃木大会では、3試合連続で2桁得点を奪ってコールド勝ちする一方で、準決勝までの4試合で3失点と堅守も光る。準決勝で青藍泰斗に敗れたが、20年秋以来の県4強入りを果たした。近年は17年春や16年秋なども県4強入りしており、16年と20年にも関東・東京地区の候補校に選出されたが、センバツ切符はつかめなかった。甲子園出場経験はない。
<北信越>
◆氷見(富山)
今夏の富山大会準決勝で高岡商に11-12と乱打戦の末敗れて、甲子園出場を逃した。しかし、秋の富山大会では1試合平均12・8得点と圧倒的な打力で優勝。北信越大会では1回戦・遊学館(石川)戦でプロ注目の青野拓海投手が延長12回を投げて完封勝ちするなど、8強入りを果たした。甲子園には65年夏と93年春の2度出場している。
<東海>
◆木本(三重)
学校は過疎化が進む三重県南部の熊野市にある。部員13人ながら今秋三重大会では、3回戦で甲子園出場経験のある白山にコールド勝ち。3位決定戦では東海大会8強入りした海星に敗れたが奮闘した。甲子園の出場経験はない。
<近畿>
◆小野(兵庫)
今秋兵庫大会では甲子園春夏通算8度出場の神港学園や今夏兵庫大会4強入りの加古川西などを破りベスト8に進出。準々決勝では近畿大会8強に入った社に敗れたが、2-3とロースコアの接戦を演じた。甲子園の出場はないが、放送部が全国大会常連校で夏の甲子園の開閉会式の司会を担当することも多い。また、東大や京大などの難関大学へも輩出する進学校としても知られる。
<中国>
◆神辺旭(広島)
今秋の広島大会では接戦を勝ち上がった。準決勝まではすべて1点差ゲームをものにした。準決勝では甲子園常連校の広島商に3-5で敗れたが、中国大会に進出。1回戦のおかやま山陽戦では、のべ8人の継投で食らいついた。甲子園出場経験はない。
<四国>
◆城東(徳島)
今秋の徳島大会では準々決勝まですべてコールド勝ち。四国大会出場をかけた3位決定戦で強豪の徳島商に敗れたが、4-5と接戦だった。甲子園出場経験はないが、19年秋にも四国大会ベスト8入りして四国地区の21世紀枠候補校に選ばれている。22年に学校は創立120周年を迎えた伝統ある学校で、瀬戸内寂聴さんの母校でもある。
<九州>
◆高鍋(宮崎)
今秋の宮崎大会では、接戦をものにして勝ち進んだ。決勝では宮崎商に敗れて準優勝だったが、九州大会に出場。1回戦では今夏甲子園に出場した明豊(大分)に及ばなかったが、先発した山床が9回2失点と力投した。甲子園には春夏通算10度出場し65年夏に4強入りしているが、98年春を最後に遠ざかっている。ラグビー部が花園常連校で今年も出場が決まっている。
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