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開幕戦は成立学園が制す!津工の猛追振り切り、19年ぶりの選手権白星 | ゲキサカ - ゲキサカ

[12.28 選手権開幕戦 成立学園高 3-2 津工高 国立]

 開幕戦は成立学園が制す――。第101回全国高校サッカー選手権が28日、国立競技場で開幕した。開会式直後に行われた開幕戦で成立学園高(東京B)と津工高(三重)が激突。成立学園がMF陣田成琉(3年)先制点などによって3-2勝利した。成立学園は、12月31日の2回戦で日本文理高(新潟)対立正大淞南高(島根)の勝者と戦う。

 17年ぶり出場の成立学園と15年ぶり出場の津工による開幕戦。3年ぶりに解禁された声出し応援の後押しを受けた両校が聖地・国立のピッチを駆け回った。成立学園の先発はGK鈴木健太郎(3年)、4バックが右SB大川拓海(3年)、CB藤井利之(3年)、CB佐藤由空(3年)、左SB瀧川穣(3年)、ダブルボランチが横地亮太(2年)と八木玲主将(3年)、トップ下が陣田、右SH武田悠吾(3年)、左SH渡辺弦(3年)、FW柏田凌佑(3年)の11人。03年以来の1勝に挑戦した。

 一方の津工は3位に入った07年度大会以来となる国立のピッチ。GK前川大和(2年)、佐藤優成(3年)、北川瑛大(2年)、山本伊織(2年)の3バック。右WB原田暖大(3年)、左WB北川漣(3年)、ダブルボランチが山副朱生(3年)、藤井瞭(2年)、2シャドーが八木玲央翔(3年)、増山万太(3年)、最前線に庄司壮晴主将(3年)が入った。

 立ち上がりは津工がテクニックと奪い返しの速さで押し込みかけるが、その後は成立学園がボール保持の時間を増やす。10番MF八木や注目パサーの陣田、豊富な運動量が魅力の横地がボールに多く触れながらビルドアップ。斜めのパスも多用しながら幅を使って攻めると、左の渡辺が突破してゴール前のシーンを作り出した。

 津工は両WBも重心を下げてまず守備に重きを置いた戦い。そして幾度か速攻を繰り出し、果敢なチャレンジを見せるエース・庄司が左サイドを突破してシュートへ持ち込む。だが、主導権を握って攻め続けた成立学園が35分に先制点。左SB瀧川が鋭く縦へ切れ込んでラストパスを送る。ファーの武田のシュートはブロックされたが、こぼれ球を陣田が右足でゴールへ蹴り込んだ。

 さらに40分、八木の右CKから中央へ飛び込んだ佐藤が高打点ヘッド。これが左ポストを叩いてゴールへ吸い込まれた。成立学園は後半3分にも押し込んでボールを繋ぎ、最後は横地のラストパスから渡辺が右足でゴール。前半残り5分から後半の立ち上がりに掛けての連続ゴールで相手を突き放した。

 津工はその後も押し込まれ、何とかPAで凌ぐシーンの連続。だが、ここから見事な反撃を見せる。21分、右サイドへ飛び出した山副がDFをかわしてラストパス。これを増山がコントロールから右足で狙う。成立学園DFが必死にかき出そうとするが、ボールはゴールラインを越えており、得点が認められた。

 この後、津工はFW脇田竜翔(3年)、DF鳴川幸輝(2年)、MF松本壮司(3年)、成立学園はMF佐藤漣(2年)、DF清水冬真(3年)を投入する。4点目を許さずに粘った津工に次の1点が生まれる。33分、PAを崩すと左クロスを鳴川が頭でプッシュ。津工ベンチとスタンドが沸き立つ。

 MF外山朔也(2年)、FW野尻七誠(3年)、MF高木淳(3年)を投入した成立学園は決定機を作り出すが、津工DFやGK前川が好守を見せて得点を許さない。終盤、津工はコンビネーションからのシュートやラストパスに持ち込んでスタンドを沸かせたが、成立学園が鈴木を中心に守り切って試合終了。03年度大会以来19年ぶりの1勝を挙げた。

(取材・文 吉田太郎)


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