【アーリントン(米テキサス州)16日(日本時間17日)=斎藤庸裕】エンゼルス大谷翔平投手(27)が、日米通算150号へあと数十センチというフェンス直撃の先制適時二塁打を放った。レンジャーズ戦に「3番DH」で出場し、4打数1安打。初回無死一、三塁で中越えの大飛球だった。ボールカウント3-0から安打にしたのはメジャー初。一方、その後3打席は連続三振で、審判の判定に不服そうなジェスチャーを見せることもあった。

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大谷のバットから、強烈なライナー性の打球が飛んだ。1回無死一、三塁、3ボールから右腕グレイの96・1マイル(約155キロ)の内角球を捉えた。打球速度は116・5マイル(約187キロ)。中堅フェンスに直撃し、惜しくも本塁打とはならなかったが、適時二塁打で2試合連続の先制点を挙げた。これまで通算2打数無安打だった3ボールからの打撃としては初安打だった。

1球待ってもいい状況ではあった。グレイは先頭から連続安打でピンチを迎え、制球に苦しんでいた。四球でも無死満塁と好機は広がり、4番レンドンに託すことも可能。「ちょっと驚いた」と、打たれたグレイも予想外だった。

周囲は驚いても、大谷自身は自信を持ってスイングした。時にはセーフティーバントも試み、常に最善を考えてチームプレーに徹した打撃を心がけてきた。この日の迷いないスイングは、甘い球なら安打に出来る自信があった証拠。それだけ、打撃の状態が上がっていることを自覚しているのだろう。今季、打球速度116マイル以上を複数回マークしたのはブルージェイズのゲレロ、ヤンキースのスタントンに次いで3人目となった。

その後の打席は3打席連続三振で3戦連発はならなかった。第2打席は外角ギリギリのスライダーに見逃し三振。判定に不服だったのか、何やら言葉を発してベンチに戻った。チームも投打がかみ合わず、連勝は2でストップ。それでもマドン監督は打線について「非常によく振れている」と、前向きだった。