神戸ひきこもり支援室を新設、抱える問題
2020.2.2 11:00
80代の親が50代の子どもの生活を支える「8050問題」。その背景には、子どもの長期にわたる「ひきこもり」があり、社会問題となっている。そこで神戸市は「神戸ひきこもり支援室」を2月3日に新設し、相談専用の短縮ダイヤル「#8900」を開設する。
内閣府の調査では、ひきこもり状態にある人は全国に54.1万人いると推測され、これを神戸市の人口に換算すると6600人。
神戸市では、「個々の家庭だけでは解決しにくい難しい問題だからこそ、自治体として取り組まなければいけない」と、2019年から有識者会議を設けていた。
生活困窮、高齢者や介護、ときにはごみ屋敷など、生活のさまざまな問題を支援する市役所だが、ひきこもりがその背景にあるケースは少なくないという。
ひきこもり専門ではない各部署がバラバラに対応し、役所内での情報共有も十分ではないのが実情で、「ひきこもりに関するワンストップ窓口を」と今回の支援室開設が決まったという。
神戸市の久元喜造市長は定例会見(1月29日)で、「各部署から情報を共有。『ここに行けば支援が受けられますよ』と専門機関につなぎ、総合的な支援をしていきたい」と、各機関や学校と連携する大切さを主張した。
また、家族向けの交流の場や、講座の開催なども予定。専門機関との連携など本格稼働は4月からだが、それに先がけて相談業務を始める。「ひきこもり支援室」は2月3日に「神戸総合福祉センター」(神戸市中央区)にオープン。社会保健福祉士など4人の相談員が常駐し、受付は平日・朝9時から夕方5時まで。
取材・文・写真/合楽仁美
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February 02, 2020 at 09:00AM
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