アッコさんは全身タトゥー、元ヤンキーの新米ママ。親も友だちもいない孤独な都会で、毎日奮闘しています。「元ヤン子育て日記@TOKYO」の第2回です。
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私は田舎生まれ田舎育ちの元ヤン。
地元にはこれといって遊ぶ場はなく、夜はゴーストタウンかというくらい静かになる。
街を歩く同世代の女性は、いろんな意味で個性的。
キャバ嬢のようなワンピースになぜかクロックスをはいている人、「どこに売ってるの?」というくらいヤンキー感満載のジャージーで商店街を
かくいう私も10代の頃は、ビヨンセにあこがれてヘソ出しの服を着て、自分は都会的だと信じていた。お
「転勤が決まった。東京へ引っ越しするよ」
夫から電話があったのは、2018年夏のこと。
当時、妊娠7か月。不安もあったが、都会への漠然としたあこがれがあった私はうれしくて、うれしくて。その日から、スマホで東京の情報を調べまくり、引っ越し当日も、明日にでもまた会いそうなレベルの軽いあいさつをして、両親や友達と別れた。
◆
東京駅に着いた日のことは今でも忘れられない。空が狭くなるくらいに立ち並ぶ丸の内の高層ビル。大勢の人がせわしなく行き交う中、かっこよくスーツを着こなすキャリアウーマン(ちょっと古いか)……。
「映画で見たニューヨークのタイムズスクエア?」
そう思うほど実際に見る東京には勢いがあった。
正確に言うと、東京に来るのは初めてじゃなかったけど、やはり遊びに来るのと、これからここで暮らすことになるのとでは、見方は全く違う。
夫の声は全く耳に入らず、キョロキョロと辺りを見まわしたり、方言を話すと田舎者がバレると思い、標準語を話してみたり(笑)。
何より衝撃的だったのが、駅ビルのショーウィンドーに映った自分の姿だった。
顔からにじみ出るヤンキー感に、色が抜けた茶髪。
おまけに臨月だし、背が小さいし、ボールみたい。
見ている景色とのギャップに正直、落ち込んだ。
ただ、お腹には子どもがいるし、東京での生活を投げ出すわけにはいかない。
越してきて、しばらくして始めたのが、「算数の問題集」だった。
東京の洗練された女性に負けないためには、やっぱり勉強が必要だと思ったのもあるし、これから生まれてくる子どもはここで生きていくことになる。親である私がしっかりしなくちゃいけないと思った。
だから夫に宣言。
「キャリアウーマンに、私はなる!」
一瞬、きょとんとした夫だったが、ほどなくして小学3年生の算数の問題集を買ってきてくれた。
◆
娘が生まれたのは、それから1か月後のことだ。
ま、正直言って、その間に進んだページはわずか10ページ。いや、分数の計算に思ったより苦労してしまい……やはり、長年の勉強のブランクって大きかった(汗)。
その後は想像の通り。初めての子育てにてんやわんやで勉強どころではない。仕事をしながら子育てをしている女性って本当にすごいなと思うし、子どもの頃からの“勉強貯金”って、こんなところで役に立つものだったのか、という後悔もある。
ただ、一度、口に出したことを簡単に曲げるのも自分としては許せない。なので、最近はちょっと方針転換をすることにした。
娘と一緒に勉強する。
娘が高校を卒業する頃、私は43歳。一緒に大学受験をしたりして(笑)。この話はまだ夫にしかしていないが、娘とだったら、新しい自分を見つけられる気もするのだ。
過去のコラムはこちら。
筆者(アッコさん)プロフィル
1993年生まれの26歳。中部地方出身。中学時代は「学校がつまらない」と授業をサボり、成績はオール1。その後、私立の専修学校に進学するも不真面目な素行に加え、成績もふるわず、ヤンキーへの道一直線。卒業後、一度は医療事務の仕事に就いたが、遊びたい気持ちを抑えられず退職。職を転々としていたところ、会社勤めをする夫と出会う。都内で夫と1歳の長女と3人暮らし。
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February 06, 2020 at 08:10AM
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