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地球上で最もかわいい生き物に癒やされよう カナダ - ナショナル ジオグラフィック日本版

タテゴトアザラシの子どもは、氷の上で生まれ、生きていくためには安定した海氷が必要だ。セントローレンス湾の海氷域は、年々予測が難しくなってきている。(PHOTOGRAPH BY JENNIFER HAYES, NATIONAL GEOGRAPHIC)

行くべき理由:消えゆく美しい氷の世界と、そこで暮らすタテゴトアザラシを見に

知っておきたいこと:海氷の上を歩いていると、下に海があることを簡単に忘れてしまう。この凍てつく世界は、さまざまな要素から成り立っている。信じられないほど青い空、一面の新雪に反射する明るい太陽、チェロのように鳴る風、辺り一帯の白さなどだ。

 カナダのケベック州セントローレンス湾にあるマドレーヌ諸島(マグダレン諸島)沖は、大西洋北西部に3カ所あるタテゴトアザラシの繁殖地の1つ。餌を求めて北極圏の海域を移動するが、妊娠中のメスはここで出産に適した氷をマドレーヌ諸島沖で探し、オスはメスを追いかけ求愛する。タテゴトアザラシは2月下旬から3月上旬にかけて氷の上で出産するが、それには安定した海氷が不可欠なのだ。

 子どものアザラシは、地球上で最もかわいい生きものの1つで、黒曜石のような目、チャコールグレーの鼻を持ち、毛皮は雲のようにふわふわだ。

おすすめの時期:2月〜3月

楽しみ方:クルーズ船に乗れば、海氷の上や下にいるタテゴトアザラシとの贅沢な時間を満喫できる。ホテル「シャトー・マドリノ」では、小グループでのヘリコプター・ツアーを開催している。

参考ギャラリー:2020年に行きたい世界の旅先25(画像クリックでギャラリーページへ)

カムチャッカ半島(ロシア)20/25
PHOTOGRAPH BY IGOR SHPILENOK, NATURE PICTURE LIBRARY

関連記事:
セントローレンス湾 豊かな海の恵み
タテゴトアザラシの減少と温暖化
カナダのなかのフランス ──ケベック

※「2020年に行きたい世界の旅先25」ほか、旅の記事は「旅・文化の記事一覧」でまとめてご覧いただけます。

文=NATIONAL GEOGRAPHIC STAFF/訳=牧野建志

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