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見た目問題の当事者たちは 刺さる視線、試練だった青春 - 朝日新聞

「見た目問題」と向き合う①

 「ぎゃーっ」

 小学校低学年の男の子が、そう叫んで走り去っていった。茨城県の石田祐貴さん(27)の顔を見て。一昨年6月、東京都内での出来事だが、石田さんにとって、慣れた光景だ。

 石田さんはトリーチャーコリンズ症候群という先天性の疾患で、ほおやあごの骨が未発達な状態で生まれた。聴覚障害も伴う。

拡大する写真・図版自らの体験を人前で話す石田祐貴さん=2019年8月、東京都渋谷区、岩井建樹著「この顔と生きるということ」出版記念イベントで

 物心ついた時から「自分はふつうとは違う」との意識があった。「じろじろと見られるので」

 小学校のころは「宇宙人」「変な顔」と言われ、嫌な思いをした。小学1年から4年まで春休みと夏休みのたびに、耳の形をつくるなどの手術を受けた。

 中学2年から、週に1回ほどしか学校に通えなかった。「難聴もあり、友だちとうまくコミュニケーションがとれず、学校が楽しくなかった」からだ。「どうすれば人とうまく接することができるか」と頭を巡らせた。「僕の見た目だと初対面では話しかけづらいと思う。だから自分から積極的に話しかけよう」。石田さんなりの答えだった。

 高校は特別支援学校に進み、友…

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