これからのビジネスを占ううえで、「データ活用」は大きなウェイトを占めるようになってきた。各企業は、顧客のデータをうまく吸い上げ、ビジネスに反映することが求められる。一方で、情報交換だけでなく、取引もデジタル上で行うようになると、情報漏えいなどのリスクは当然高まる。2019年に起こったセブンペイ問題は記憶に新しい。まだ過渡期にある日本企業において、こうした「デジタルリスク」を軽減するためにはどういった指針を持てばよいのだろうか。
EMCジャパンは1月28日、デジタルリスクに関する発表会を行った。登壇したEMCジャパンのRSAゼネラルマネージャーの貴島直也氏は「DXは企業成長の要。そのために、デジタルリスクマネジメントが求められる時代になっている」と話す。
貴島氏がDX推進のために強調したのが「共有」と「分業」だ。「悪意を持った人たちは、情報調査や情報交換に積極的。一方、企業側はセキュリティに関する情報の公開、共有に消極的なところが多い」と指摘する。機密情報を含むこともあることから後ろ向きな企業も多いが、悪徳業者などに対抗するためにも企業間での情報共有の重要性を強調した。
EMCジャパンの親会社的立ち位置である米国のDell EMCは、セキュリティに関する国際的なカンファレンス「RSA Conference」を毎年主催している。貴島氏によると、ここ数年では韓国企業が情報交換に積極的なのが目立つ一方で、日本企業は消極的だった。
こうした状況を受けて、EMCジャパンではクライアント同士でセキュリティに関する情報を共有する会を主催している。初回には20人ほどが参加し「発足するときは数人しか来ないかもしれないと思ったが、ふたを開けてみれば好評だった。日本企業は情報共有や発信に後ろ向きなのではなく、単に発信する場所が不足していたという要因がありそうだ」と貴島氏は振り返った。
関連記事
「分業」が意味するもの
貴島氏は欧米企業600社を対象に行った2019年版「RSAデジタルリスクレポート」の内容にも踏み込んだ。調査結果によると、今後2年間でデジタルトランスフォーメーションにより生じるリスクを管理するために必要な部門として回答があった部門は非常に多岐にわたった。「ITチーム」(65%)、「セキュリティチーム」(62%)、「リスクチーム」(52%)を筆頭に、財務チームや監査チーム、はたまた調達チームと幅が広い。
この結果を受けて、貴島氏は「最近は、デジタルリスクに関する事件が頻発している。手口も、フィッシングだけではなく多様化してきている。だからこそどれか1つの部門、ということではなく、各部門が連携してリスク管理に当たることがこれからは重要」と、分業の必要性を指摘した。
19年版RSAデジタルリスクレポートによると、DXの状況について「幅広く関与している」と答えた企業は全体の63%、「多少関与している」は25%。合計すると、9割近くの企業がDXに積極的だ。一方、日本でのDX推進はまだまだこれからだと貴島氏は見ている。ビジネスがスピーディーになった半面、何かあった際の“延焼”もスピーディーになりつつある。数あるセキュリティ事故の轍を踏まぬよう、「共有」と「分業」を軸にDXを進めたい。
関連記事
"問題" - Google ニュース
January 31, 2020 at 03:00AM
https://ift.tt/3aQovJL
セブンペイ問題の「二の舞」にならないために 知っておくべきたった2つのこと - ITmedia
"問題" - Google ニュース
https://ift.tt/2rQt6to
Shoes Man Tutorial
Pos News Update
Meme Update
Korean Entertainment News
Japan News Update
Bagikan Berita Ini
0 Response to "セブンペイ問題の「二の舞」にならないために 知っておくべきたった2つのこと - ITmedia"
Post a Comment